中年の危機・35歳から中年です。

中年の危機

中年の危機というのを聞いたことがあるでしょうか?
かのユング が定義している人生の転機や変化によって引き起こされるストレスのことを言います。
人口の約8割が経験すると言われているので誰にでも起こる可能性があります。

学術的には女性は35歳から中年期に入るそうです。
この中年の危機は歳を重ねるごとに体や思考が衰えて来て、ライフイベント的にも転換期を迎える頃に起こります。

・身体的な変化
・人間関係の問題
・思考的変化

この3つが中年の危機に訪れる変化の要素になります。
若い時とは違い、同じやり方方法ではうまく行かなくなっている、ということです。
歳を重ねるごとに、意識も変化更新しないといけないのだけど、その変化に心がついて行かないという状況でしょうか。

特に思考的変化で、良いか悪いか、自分が正しいか間違っているかの二元論になりやすいのも、中年以降の特徴だそうです。
私は長年相談を受けている内容は、まさしく中年の危機にまつわるもので、30代半ばから人生に迷いはじめ、それが50代まで続きます。
今は人生100年時代で人生が長くなったので、この中年の危機は1度だけではなく何度も起こります。

多くの人が思う「私はこれからどうすればいいですか?」という漠然とした不安感や焦燥感は、中年の危機だと言えます。

1番の問題はほとんどの人に自覚がないこと。
相談を受けている側としては、それは中年期の問題だなという認識を持つが、本人たちは自覚がない。

今感じている不安感やモヤモヤする感情は、持ってて当たり前だし、これに何か解決策があるはずだから、これは中年の危機ではなく、正当な感情だと思っている。

これそのものが、思考的変化の二元論に近いのです。

感情というは解決するものではなく、自分でうまくコントロールするものなので、解決を迫られても実際は解決できない。
それを説明しても、じゃあ私が悪いんですか、と極論に走られてしまう(笑)

カウンセリングやコンサルタントのように相談される側も、ぜひこの中年の危機に対する見識を深めてもらいたいです。

今自分の調子の悪さや焦燥感というのが、中年の危機から生じていて人生の転換期にいるんだなという認識があれば、対処の仕方が変わってくるはずです。
でも自覚がなければ、適切な対処をせずに、どうにかこの状況から抜け出すために、セミナーや投資など一発逆転を狙って大金をつぎ込む方も少なくありません。

中年の危機にはそういう危険性もあるんだ、とよく認識することで、余計なトラブルから身を守ることもできるようになります。
中年の危機に関しては今後も連載していきます。