ジェンダーギャップ 女性の中にもある男女格差

女性の中の性差別

ジェンダーギャップについてあれこれ書いてます。

ジェンダーギャップ

ジェンダーギャップと女性起業の関連性

2021-03-24

前に女性起業家さん向けにセミナーを開催したところ、参加者からのフィードバックの中に
「男性的なやり方なんですね」
というのがありました。

起業して20年で、仕事のやり方について、男性的女性的というのを一度も考えたことがなく
このご意見についても、どういう意味合いなのかわからず頭を抱えてしまいました(笑)

男性向け、女性向けのマーケティングもあるし、それぞれニーズも違うので
ビジネス展開する時に、男女差はもちろん考えますが、自分の仕事のやり方が
男性的だと言われたのは初めてで、逆に女性的な仕事のやり方ってなんだ?と思ったのです。

その人の中には、仕事のやり方について、男性的女性的というものが存在している、ということなんですよね。

この男性的女性的というのはある意味、ものすごく断定的な言い方になるんだと思いました。
日本の文化背景で、女性らしさ男性らしさを大事にする、というものがありますが
これが反映されているのだろうと考えられます。

女性は女性的に仕事をし、男性は男性的に仕事をするべきである、という認識が
存在しているからこそ、男性的なんですね、という発言になるのかなと思ったのです。
多分意識はされてないとは思います。
無意識から出たのでしょうね。

仕事というのは、お金をいただく以上、成果を出すことを求められますし、それは個人でも会社員でも同じです。
そのやり方は、性差ではなく、個体差であると思っているので、私的に衝撃でした。

「え?仕事のやり方で、男女差を言われちゃうの?」って。

女性らしさ男性らしさを求める圧力

男性は力強く論理的で出来る男を求められ
女性は優しく包み込み、共感性に溢れていることを期待されます。

ここにいつも疑問を持ちます。
男性は男性らしく、それ以外は女々しいと言われ
女性は女性らしく、それ以外はガサツと言われます。

となると、人間の性質には2種類しか存在せず、多様性は認められないということになるんです。

男性は男性らしくあるべきだ、女性は女性らしくあるべきだ、という思い込みが強いと
自然とそれは他人にも向けられ、不用意な発言にも繋がります。

私は女性起業業界にいるので、男性からのこういうことは言われませんが、
たまに上の世代の女性から言われます。

「そんなに働いて旦那さん大丈夫?」
から始まり
「子供がいないなんてだめよ」
「あなたでも結婚できるのね」
「中身は女性らしいのに」
「随分と男性的なのね」
という言葉は、45歳くらいまでは言われましたかね。

流石に今はアラフィフなので、あからさまなのは減りましたが。

こういうのは女性は女性らしくあるべきだ、という同調圧力になります。
この圧力に晒された女性は、自分が女性らしくないことを責められている格好になるので
優しい人は、これを気に病むことになります。

今はさまざまな考えもあるし、社会的にも男だから女だからというのは差別につながる
という認識も出始めていますが、この文化にどっぷり浸かった世代が変わるのはかなり難しいかもしれません。

 

男女ではなく個性の発揮へ

ジェンダーギャップというと、女性の方を取り上げられがちですが
男性にもそれは存在し、男性に対する偏見もかなりあります。

女性も男性に対して「男の癖に」「男の子なんだから!」「強くいなさい」というような
言葉を投げつけているわけです。
これも男性に対して、男性であることを押し付けています。

なので、ジェンダーの問題というのは男女ともに存在しています。

日本は特に、個性を発揮するという分野に関してかなり遅れています。
個性の前に、性差や学歴、年齢、などでレッテル貼りをするケースも多く、
個性的な人ほど生きづらい世界になっています。

ジャンダーギャップを小さくするとともに、もっと個性に対しての理解も同時にしていく必要はあるでしょう。

私たちは男女である前に、一人の人間であり、人間としての権利があります。
性差という枠で考えるのではなく、自分にとってどうなのか、を考えられるといいですよね。

家事が好きな男性もいます。
仕事が好きな女性もいます。

それぞれが自分に合ったものを選べる世界になったらいいなと思うのです。

自分の中にある性差への偏見に気がつくこと

偏見は誰にでもあります。
私の中にももちろん存在します。

それがあっても良いだろうと思います。

ただ、それを心の中で思うことと、口に出して相手にぶつけることとは別問題なのです。

子供産まなきゃだめよ、という発言も心の中で思うなら害はないですが
それを思わず口に出すから揉める原因になります。

子供を産む産まないに限らず、そういう個人的なことを不用意に相手にいえば
軋轢が生まれるのは当然で、関係性もおかしくなります。

でも、なぜ不用意にいうのかと言えば、自分の中の偏見に気がついてないからです。
自分の中に、こういう偏見があるんだと気がついていれば、そんな無意識に口に出すことはなくなります。

誰かを評価する時に、女性らしい男性らしいという評価がなくなれば良いなと思うのです。
性差ではなく、その人個人に目を向ける時代でもあります。

根気強く啓蒙していくしかないですね。

アメブロでもジェンダーについては書きました。
https://ameblo.jp/yoshimi29/entry-12666777491.html